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開業スケジュール

飲食店の開業までのスケジュール
6か月逆算のやることリスト

準備で遅れが出やすいのは、融資の実行・厨房機器の納期・保健所や消防への事前相談の3点です。いずれも「工事が終わってから」では間に合いません。物件契約の前後で動き出すのが安全です。

最終更新:2026年7月24日/掲載内容は一般的な目安です。最終的な判断は所轄の窓口にご確認ください。

前提なぜ逆算が必要なのか

物件を契約した瞬間から、家賃が発生します。開業が1か月遅れれば、それはそのまま売上ゼロのまま家賃を払う1か月です。 家賃25万円の物件なら、2か月の遅延で50万円。これは内装のグレードを一段上げられる金額です。

しかも遅延は、たいてい一つの工程だけでは終わりません。融資の着金が遅れれば機器の発注が遅れ、機器が入らなければ試運転ができず、保健所の検査も受けられない。 工程が数珠つなぎになっているため、最初の1週間の遅れが、最後には1か月の遅れになります

目安は6か月

物件探しの開始から開業までは、6か月みておくと余裕があります。居抜き物件で工事が軽い場合は3〜4か月に短縮できますが、その場合も融資と機器の納期は変わりません。

時期別6か月逆算のやることリスト

  • 6か月前
    コンセプトと事業計画の作成/資金計画/物件探しの開始/食品衛生責任者の講習を予約
    講習は地域によって数か月先まで埋まっていることがあります。ここで押さえておかないと、営業許可の申請に間に合いません。
  • 5か月前
    物件の内見。ガスの引込と容量・電気の契約容量・三相200Vの有無・排気ダクトの経路・給排水とグリストラップを必ず確認
    ここでの見落としが、後から数十万〜百万円単位の追加工事になります。電気・ガス・給排水の容量の目安に内見時のチェックリストを載せています。
  • 4か月前
    物件契約/施工会社の選定と相見積もり/保健所へ事前相談/厨房レイアウトの確定
    保健所へは図面を持参します。シンクの槽数や手洗いの位置は、着工前に確定させておけば手戻りがありません。
  • 3か月前
    厨房機器の発注/日本政策金融公庫などへ融資の申込/メニューの試作
    製氷機・食器洗浄機・スチームコンベクションオーブンなどは納期4〜8週間かかる機種があります。融資は申込から着金まで1〜1.5か月が目安です。
  • 2か月前
    内装工事の着工/消防へ各種届出/メニューと原価の確定/仕入先の決定/求人の開始
    火を使用する設備等の設置届は設置前、防火対象物使用開始届は使用開始の7日前までです。
  • 1か月前
    厨房機器の搬入と試運転/保健所の施設検査/スタッフ採用と研修/販促の開始/レジ・POSの設定
    搬入経路(エレベーターのサイズ、階段幅、間口)は事前に採寸を。物理的に入らず、扉を外す・分解する事態が実際に起きます。
  • 2週間前
    営業許可証の交付/保健所への各種確認/衛生管理計画の作成/備品の最終発注
  • 1週間前
    プレオープンでオペレーションを確認/原価と提供時間の検証/近隣へのあいさつ
    プレオープンは「料理を出す練習」ではなく、ピーク時に厨房が回るかを確かめる場です。動線の問題はここでしか見つかりません。
  • 開業
    開業届の提出(開業日から1か月以内)/青色申告承認申請(原則2か月以内)
無料・登録不要・5分 3か月前の「機器の発注」で迷わないために。 発注のタイミングで機器構成が固まっていないと、そこから納期が動き出します。業態・席数・メニューを入力すれば、必要な機器の一覧と台数、外形寸法、概算費用がその場で確認できます。 厨房機器と費用を無料で診断する 5ステップ・約5分・登録不要

要注意遅れが出やすい3つの工程と、その対処

工程かかる期間遅れる原因対処
融資の実行申込から着金まで
1〜1.5か月
事業計画書の書き直し、自己資金の出所の確認、面談日程の調整。 物件の目星がついた段階で相談を開始します。着金前に発注が必要な場合、支払時期を販売店と調整しておきます。
厨房機器の納期在庫品は1〜2週間
受注生産は4〜8週間
受注生産品、人気機種の在庫切れ、年度末や年末の繁忙期。 納期が長い機種(食洗機・スチコン・特注サイズ)を先に特定し、他より早く発注します。
保健所・消防の協議事前相談から
許可まで1〜2か月
着工後に基準の不適合が判明し、配管や区画をやり直すことになる。 着工前に図面を持って相談します。指摘は設計段階なら図面の修正だけで済みます。
工事の遅延は連鎖します

内装工事が1週間遅れると、機器の搬入日がずれ、試運転が遅れ、保健所の検査日が取れなくなり、結果として開業が2〜3週間遅れる、ということが起きます。工程表には各工程の間に数日のバッファを入れておいてください。

直前の抜け漏れ防止開業1週間前のチェックリスト

  • 営業許可証は交付されているか:店内の見やすい場所に掲示します。
  • 厨房機器はすべて試運転済みか:製氷機は初回の氷を廃棄し、食洗機は洗浄温度を確認します。
  • ガス機器の点火と立ち消え安全装置:全口を点火し、炎の色と消火動作を確認します。
  • 冷蔵庫・冷凍庫が設定温度に到達しているか:庫内が冷えるまで半日以上かかります。仕込みの前日までに稼働させておきます。
  • ブレーカーが落ちないか:全機器を同時稼働させ、ピーク時の負荷を実際に試します。
  • お湯が出るか:手洗いと洗浄シンクの給湯を確認します。保健所の検査項目でもあります。
  • 衛生管理計画とチェック表の準備:HACCPに沿った記録を初日から始められる状態に。
  • レジ・釣銭・キャッシュレス決済:決済端末の通信と、釣銭の準備。
  • 従業員の研修:オーダーから提供までの流れを、実際の動線で通します。
  • ゴミの回収体制:事業系ごみの契約は済んでいるか。生ごみの保管場所も決めておきます。

3〜4か月で開きたい場合期間を短縮したいときの考え方

短縮できる工程と、短縮できない工程があります。無理に詰めると、後から費用として跳ね返ります。

短縮できる
  • 内装工事期間居抜き物件を選べば1〜2か月短縮できます
  • 物件探しエリアと条件を絞れば早く決まります
  • 厨房機器の調達在庫のある中古なら即納も可能です
短縮できない
  • 融資の審査期間申込から着金まで1〜1.5か月は動きません
  • 営業許可の手続き申請から検査、交付までの日数は決まっています
  • 食品衛生責任者の講習開催日程に依存します

短縮の王道は居抜き物件です。ただし、前の店と業態が違えば結局は壊すことになり、かえって高くつきます。判断材料は 飲食店の開業資金 の「居抜きとスケルトンの費用差」にまとめています。

無料相談
着工前に図面が決まっていれば、工程は遅れません。

厨房図面の作成依頼  /  厨房図面ラボ

スケジュールが崩れる原因の多くは、工事が始まってから厨房の中身が変わることです。先に機器を実寸で配置した図面と、設備の必要容量をまとめておくことで、保健所への事前相談も、施工会社との打ち合わせも一度で進みます。

  • 厨房レイアウト図/着工前の協議資料としてそのまま使えます
  • 設備総容量リスト/電気・ガスの必要容量を機器ごとに集計
  • 工事の要否判定/引込工事が必要かどうかを事前に把握できます
図面と設備総容量リストを依頼する 診断結果をお持ちでなくてもご相談いただけます。

よくある質問

開業までにどれくらいの期間がかかりますか?

物件探しから開業まで6か月程度をみておくと安全です。居抜き物件で工事が軽ければ3〜4か月に短縮できますが、融資の審査期間と厨房機器の納期は短縮できないため、この2つが下限を決めます。

厨房機器はいつ発注すればよいですか?

開業の3か月前が目安です。在庫品なら1〜2週間で届きますが、受注生産品や人気機種は4〜8週間かかることがあります。食器洗浄機やスチームコンベクションオーブンなど納期の長い機種を先に特定し、他より早めに発注してください。

保健所への相談はいつ行けばよいですか?

内装工事の着工前です。図面を持参して相談すれば、シンクの槽数や手洗いの位置など、基準に関わる指摘を設計段階で反映できます。工事完了後に指摘を受けると、配管のやり直しで費用も工期も大きく増えます。

プレオープンは必要ですか?

強くおすすめします。プレオープンの目的は料理を出す練習ではなく、ピーク時に厨房が回るかを確かめることです。通路幅が足りない、動線が交差する、提供が間に合わないといった問題は、実際に人を入れてみないと見つかりません。

さらに詳しい質問と回答は よくある質問ページ にまとめています。

まとめこの記事の要点

  • 6か月逆算が目安。物件契約の瞬間から家賃が発生するため、遅延はそのまま損失になる。
  • 遅れが出やすいのは融資の実行・厨房機器の納期・保健所と消防の協議の3工程。
  • 工事の遅延は連鎖する。内装が1週間遅れると、搬入・試運転・検査がずれて開業は2〜3週間遅れる。
  • 納期の長い機種(食洗機・スチコン・特注サイズ)を先に特定して、他より早く発注する。
  • 短縮できる工程とできない工程がある。保健所の協議と機器の納期は圧縮できない

スケジュールで効くのは、前倒しできるものを片っ端から前に置くことです。講習の予約、保健所への事前相談、納期の長い機器の発注。この3つを先に動かすだけで、後半の余裕がまったく変わります。

この記事を書いた人

ちゅーぼーシミュレーター 運営者

業務用厨房レイアウト設計/実務10年

  • HACCPコーディネーター
  • 二級管工事施工管理技士

業務用厨房のレイアウト図作成に10年従事。ラーメン店・カフェ・居酒屋・焼肉店・キッチンカーなどの個人店舗から、セントラルキッチンや学校給食施設まで作図を担当してきました。 現在は、その実務で使っていた機器選定と設備容量の基準をデータベース化し、本サイトの診断ロジックとして公開しています。

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