ちゅーぼーシミュレーターCHUBO SIMULATOR 無料診断をはじめる
資金計画

厨房機器はリースと購入どちらが得か
料率の計算と中途解約できない前提

リースは初期費用を抑えられる代わりに、総支払額は本体価格を上回り、原則として途中でやめられません。この2点を理解したうえで選べば有効な手段です。数字で比べる方法をまとめました。

最終更新:2026年7月28日/掲載内容は一般的な目安です。最終的な判断は所轄の窓口や施工業者にご確認ください。

結論どちらを選ぶか

リース現金購入
初期費用抑えられる。開業時の手元資金を残せますまとまった支出が発生します
総支払額本体価格より高くなります(金利・手数料・保険料相当を含むため)本体価格のみ
途中でやめられるか原則できません。中途解約には残リース料相当の違約金が発生します売却・処分は自由
所有権リース会社にあります自店
会計処理契約内容により処理が異なります。税理士にご確認ください資産計上して減価償却
審査あります。開業前は事業計画で見られます不要
中古機器組みにくい。原則は新品が対象です自由
リース最大の論点は「やめられないこと」です

飲食店の廃業は開業から数年以内に起きることが多く、その時点でリース契約が残っていれば残りの支払い義務は消えません。閉店しても払い続けることになります。リースを組むかどうかは、月額の安さではなくこの前提を受け入れられるかで判断してください。

数字リース料率と総支払額の計算

リースの月額は、おおむね次の式で決まります。

計算式

月額リース料 = 物件価格(機器代+設置費など)× リース料率
リース料率は契約年数と審査結果で決まります。年数が長いほど料率は下がり、月額は下がりますが、総支払額は増えます

総支払額の比較(機器代300万円の例)

契約料率の目安月額の目安総支払額の目安本体比
5年(60回)約1.9%約57,000円約342万円約1.14倍
6年(72回)約1.65%約49,500円約356万円約1.19倍
7年(84回)約1.45%約43,500円約365万円約1.22倍

料率は一般的な水準の目安であり、実際の条件はリース会社の審査で決まります。契約時には必ず提示された料率で計算し直してください。

ここから読み取ること

  • 月額の安さは年数の長さで作られています。7年契約は月額が安く見えますが、総額は5年より20万円以上増えます。
  • 契約年数は機器の寿命と揃えます。7年リースを組んだ機器が6年目に壊れると、使えないものに払い続けることになります。
  • リース終了後の扱いを確認します。再リース、返却、買取のいずれになるか。多くは月額1〜2か月分程度の再リース料で継続できますが、条件は契約によります。
無料・登録不要・5分 リースを検討する前に、機器の総額を確定させる。 リース料は物件価格 × 料率で決まります。つまり最初に必要なのは、必要な機器と台数、その概算金額です。業態・席数・メニューから、必要機器の一覧と新品/中古の概算費用を無料で算出します。 厨房機器と費用を無料で診断する 月額いくらになるかの当たりがつきます

整理リースのメリットと注意点

リースが効く場面
  • 開業時の手元資金を残したい運転資金は多いほど生存率が上がります
  • 高額機器を1台だけ入れたいスチコン・食洗機・製氷機など
  • 支出を平準化したい毎月定額で資金繰りが読みやすくなります
  • 動産保険が付帯する契約がある内容は契約により異なります
  • 設備投資の判断を早めたいまとまった現金を用意せずに導入できます
注意しておくこと
  • 中途解約できない閉店・移転しても支払い義務は残ります
  • 総支払額が本体価格を上回る年数が長いほど差が開きます
  • 所有権がない勝手に売却・処分はできません
  • 中古機器は対象になりにくい費用を抑える選択肢が狭まります
  • 審査に通らないことがある開業前は特に事業計画の内容が見られます
  • 保守は別契約のことが多い故障対応が含まれるとは限りません

用語整理リース・割賦・レンタルの違い

リース割賦(分割購入)レンタル
所有権リース会社完済後に自店へレンタル会社
機器の指定できます(新品)できます在庫のある機種から選びます
期間数年単位の固定数年単位短期も可能
中途解約原則不可残債の一括精算可能なことが多い
保守別契約が多い含まれることが多い
向く場面長く使う主要機器最終的に所有したい機器イベント・短期営業・繁忙期の増設

製氷機やビールサーバーは、メーカーや卸から無償貸与の形で置かれていることもあります。この場合は仕入れの取引条件とセットになっているため、契約内容を確認してください。

実務審査で見られること

開業前は営業実績がないため、次のような点で判断されます。

  • 事業計画の内容(売上・原価・人件費・家賃の見込みと根拠)
  • 自己資金の額と、その出どころ
  • 物件の賃貸借契約の状況
  • 申込者の職歴・同業での経験
  • 個人の信用情報
  • 導入する機器が、その業態に対して妥当な構成か
機器リストは審査書類としても効きます

「なんとなく一式」ではなく、業態と席数から積み上げた機器リストがあると、計画の具体性が伝わります。設備投資額の根拠として、そのまま添付できます。

現実解組み合わせで考える

実際の開業では、全部をリースにする必要も、全部を現金で買う必要もありません。機器の性質で分けるのが現実的です。

機器の性質向く調達方法理由
高額で長く使う主要機器
(スチコン、ドアタイプ食洗機、大型冷蔵庫)
リース/割賦初期費用の圧縮効果が大きく、寿命も長い
構造がシンプルで壊れにくいもの
(作業台、シンク、棚、ラック)
中古購入状態を見れば判断でき、価格差が大きい
衛生・温度管理に関わるもの
(冷凍冷蔵庫、製氷機)
新品購入かリース止まると営業に直結し、保証の価値が高い
短期・イベント用途レンタル使う期間だけで済みます

中古で問題にならない機器と慎重に選びたい機器の線引きは 中古厨房機器の選び分け、資金全体の組み立ては 飲食店の開業資金 をご覧ください。

見積もりまで無料
リース審査に出せる機器リストと図面をつくる。

厨房図面の作成依頼  /  ちゅーぼーラボ

作成料 33,000 税込 面積・プランに応じて変わります。お見積りの提示までは費用がかかりません。金額をご確認いただいたうえで、お申し込みをご判断いただけます。

リース料は物件価格に料率を掛けて決まるため、先に機器構成を確定させることが出発点になります。型番と台数まで固めたリストがあれば、リース会社にも金融機関にもそのまま提出でき、設備投資額の根拠として通りやすくなります。

  • 機器リスト/型番・台数・金額を一覧化
  • 厨房レイアウト図/その構成が物件に収まるかを図面で確認
  • リース/購入の仕分け案/機器の性質に応じた調達方法の提案
機器リストと図面の作成を依頼する 診断結果をお持ちでなくてもご相談いただけます。

よくある質問

厨房機器のリース料率はどのくらいですか?

契約年数と審査結果で決まりますが、目安としては5年契約で月1.9%前後、7年契約で1.45%前後の水準が一般的です。機器代300万円を5年で組めば月額はおよそ5万7千円、総支払額は約342万円になります。年数を延ばすと月額は下がりますが総額は増えます。

リースは途中で解約できますか?

原則としてできません。中途解約する場合は、残りのリース料に相当する違約金を一括で求められるのが一般的です。閉店や移転をしても支払い義務は残るため、契約年数は慎重に決めてください。

リースと購入では結局どちらが安いですか?

支払総額だけを見れば購入のほうが安くなります。リースには金利や手数料に相当する分が含まれるためです。それでもリースを選ぶ理由は、開業時の手元資金を運転資金として残せることにあります。金額の比較ではなく資金繰りの判断です。

中古の厨房機器もリースできますか?

一般にリースの対象は新品で、中古は組みにくいのが実情です。中古を活用したい場合は現金購入が基本になります。作業台やシンク、棚のように構造がシンプルな機器は中古、冷凍冷蔵庫や製氷機などは新品というように、機器の性質で分けるのが現実的です。

さらに詳しい質問と回答は よくある質問ページ にまとめています。

まとめこの記事の要点

  • リースの月額は物件価格 × リース料率。年数が長いほど月額は下がり、総額は増える
  • 総支払額は本体価格のおおむね1.1〜1.2倍が目安。差額は資金繰りを買う費用と考える。
  • 原則として中途解約できない。閉店しても支払い義務は残る。
  • 契約年数は機器の寿命と揃える。7年リースで6年目に壊れると払い損になる。
  • 全部リースにする必要はない。高額機器はリース、シンプルな機器は中古購入の組み合わせが現実的。

リースの是非は「得か損か」ではなく、手元資金をいくら残したいかで決まります。ただし判断の前提として、必要な機器構成と総額が確定していることが必要です。そこが決まらないと、料率の話にも入れません。

この記事を書いた人

ちゅーぼーシミュレーター 運営者

業務用厨房レイアウト設計/実務10年

  • HACCPコーディネーター
  • 二級管工事施工管理技士

業務用厨房のレイアウト図作成に10年従事。ラーメン店・カフェ・居酒屋・焼肉店・キッチンカーなどの個人店舗から、セントラルキッチンや学校給食施設まで作図を担当してきました。 現在は、その実務で使っていた機器選定と設備容量の基準をデータベース化し、本サイトの診断ロジックとして公開しています。

詳細プロフィールを見る