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業態別 開業ガイド

カフェ開業に必要な
厨房機器一覧と費用相場

カフェの厨房は「コーヒーをどう淹れるか」と「店内で焼くかどうか」で構成が決まります。この記事は、実際に作図されたカフェ・喫茶の厨房設計図面4件との照合データに基づいて、必須機器と費用の目安、機器選びの分かれ道を解説します。

まず揃える必須機器(どのカフェでも共通)

実際のカフェ・喫茶の厨房設計図面4件と突き合わせた標準構成です。キャビネットテーブルは4件すべて、テーブル形冷蔵ショーケースは4件中3件に入っていました。

機器役割新品の目安中古の目安
二槽シンク洗浄用。保健所検査の標準約8万円約3万円
手洗い器保健所基準で必須約2.5万円約1万円
キャビネットテーブル扉付き収納を兼ねた作業台約9万円約3.5万円
テーブル形冷蔵ショーケースケーキ・ボトルの冷蔵陳列約22万円約9万円
コールドテーブル台下冷蔵+作業面約117万円(定価)約13万円
製氷機(35kg級〜)アイスドリンク用。能力に余裕を約72万円(定価)約12.5〜25万円

※ 2026年7月時点の調査値。新品はメーカー希望小売価格(定価)を含み、実売は大きく下回ることがあります。中古は一点物のため掲載の入れ替わりで変動します。

カフェはアイスドリンクの比率が高いため、製氷機は席数の割に大きめが定石です。実測3件(いずれも酒類提供なし)は20席→35kg・30席→45kg・40席→35kgでした。氷が切れるとドリンクが出せなくなります。

いちばんの買い物コーヒーをどう淹れるか

カフェの機器構成でいちばん高い買い物になるのがコーヒー設備です。淹れ方の方針で構成が変わります。

エスプレッソ中心(ラテ・カプチーノ)
約72万円(新品) 2グループのエスプレッソマシン(約60万円)+専用グラインダー(約12万円)。中古なら合わせて約30万円。挽き目の調整が命のため、専用グラインダーは実質必須です(グラインダー内蔵の全自動機を選ぶ場合は不要)。
ドリップ中心(回転重視)
約30万円(新品) バッチブリュー(大量抽出)用のコーヒーマシン。中古なら約13万円。回転の速い店ほど効きます。エスプレッソと両方やる場合は両方の機器が必要です。
エスプレッソマシンは単相200Vが必要な機種が主流で、給排水の位置にも縛られます。製氷機と合わせて、物件契約前にカウンター位置と電源・給排水を確認してください。

店内で焼くかどうかもう一つの分かれ道

焼き菓子・パンを店内で焼く場合、コンベクションオーブン(新品約30万円/中古約12万円)と冷凍生地用のストッカー(新品約12万円/中古約5万円)が加わります。

焼いた菓子・パンを持ち帰り販売する場合は、飲食店営業許可とは別に「菓子製造業許可」が必要になることがあります。イートイン提供のみか、持ち帰り販売もやるかで許可の区分が変わるため、所轄保健所への事前相談が必要です。

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フードを出すなら加熱機器の構成

軽食を出す場合は卓上ガスコンロ2口+業務用電子レンジが最小構成です。オール電化(ガスなし)の物件では加熱がIHになりますが、業務用IHは三相200Vの機種が主流で、実測のオール電化店は3口のIHで三相9.0kWを使っていました。スチコンを入れる場合も三相200Vと給排水が前提です(実測4件中3件がスチコン保有)。

費用の総額はいくらかかるか

20席規模で、厨房機器の本体価格は新品なら150〜300万円、中古中心なら60〜130万円が一般的な目安です。搬入・設置費、ガス・電気・給排水の工事費、什器・内装費は別途かかります。内訳は席数とメニュー構成で大きく変わるため、自分の条件での機器一覧を確認するのが確実です。

法令・許可の確認ポイント

項目内容
菓子製造業許可店内で製造した菓子・パンを持ち帰り販売する場合、飲食店営業許可とは別に必要になることがあります。
電源・給排水エスプレッソマシン・製氷機は給排水と電源容量の制約が大きい機器です。物件契約前にカウンター位置と合わせて確認を。
水処理機器実測4件中3件に軟水機か浄水器が入っていました。エスプレッソマシンのスケール(水垢)対策として導入する店が多く、機器点数と床面積は想定より増えがちです。

まとめこの記事の要点

  • いちばんの投資はエスプレッソマシンとグラインダー。ここに予算の多くが集まる。
  • エスプレッソマシンは単相200Vの機種が主流で、給排水の位置にも縛られる。カウンター位置と一緒に、物件契約前に確認する。
  • 製氷機は席数の割に大きめが定石。アイスドリンクの比率が高く、氷が切れるとドリンクが出せなくなる。
  • 店内で焼き菓子を焼くなら菓子製造業許可が必要になることがある。包装して販売するかどうかで判断が変わるため、保健所に事前相談を。

カフェは、厨房機器の総額だけ見ると他業態より抑えられます。ただし電源と給排水の条件がいちばん厳しい業態でもあります。機器を決めてから物件を探すのではなく、物件の電源を見てから機器を決める順番のほうが、結果として安く済みます。

この記事を書いた人

ちゅーぼーシミュレーター 運営者

業務用厨房レイアウト設計/実務10年

  • HACCPコーディネーター
  • 二級管工事施工管理技士

業務用厨房のレイアウト図作成に10年従事。ラーメン店・カフェ・居酒屋・焼肉店・キッチンカーなどの個人店舗から、セントラルキッチンや学校給食施設まで作図を担当してきました。 現在は、その実務で使っていた機器選定と設備容量の基準をデータベース化し、本サイトの診断ロジックとして公開しています。

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