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業態別 開業ガイド

焼肉店開業に必要な
厨房機器一覧と費用相場

焼肉店は他業態と決定的に違う点が2つあります。客席側にロースターという設備を席数分持つこと、そして排気方式の選択が初期費用と客体験を大きく左右することです。実際に作図された焼肉店(35席・54㎡)の設計図面データも交えて解説します。

ロースターの台数は席数から決まる

焼肉ロースター(1台あたり新品約15万円/中古約6万円)はテーブル1卓に1台。4人掛けと2人掛けの混在・通路取りを見込むと、実効4.5席につき1卓が実務的な目安です。実際の設計図面(35席)では8台でした。

席数ロースター台数の目安新品の目安中古の目安
20席約5台約75万円約30万円
35席約8台(実測図面と一致)約120万円約48万円
50席約12台約180万円約72万円

※ 2026年7月時点の調査値。新品はメーカー希望小売価格(定価)を含み、実売は大きく下回ることがあります。中古は一点物のため掲載の入れ替わりで変動します。

初期費用を最も左右する排気方式の3択

無煙ロースター(下引き)
費用 大 各席から吸い込む下引き方式。専用ダクト約80万円に加え、床下・ピットの造作が伴い内装工事費も大きくなります。客席の煙・臭いは最も抑えられ、服に臭いが付きにくい店として打ち出せます。
ロースター+上引きフード
費用 中 ダクト約50万円。造作は軽い一方、煙と臭いは客席に残りやすくなります。大衆系・煙も演出のうちという業態なら十分な選択です。
七輪(炭火)+フード
運用 重 煙・輻射熱ともに大きく、排気の増強が前提。着火場所と消火・灰の処理の運用計画も必要です。炭の香りは最強の武器ですが、火気使用設備の届出も伴います。
ロースターの排気は、ビル・商業施設側の排気容量と経路に依存します。契約前に必ず確認してください。後から方式を変更するのは高額になります。物件選びと排気方式の決定はセットです。

厨房側の機器実測図面ではガス38.12kW

客席のロースターとは別に、仕込み用の厨房が要ります。二槽シンク・手洗い器・作業台2台(肉の仕込みと盛付で動線を分ける)・コールドテーブルが基本で、20席以上なら肉のストック用に縦型冷凍庫(新品約45万円/中古約19万円)を独立させます。焼肉は仕入れロットが大きいためです。

実際の設計図面(35席・54㎡、居抜き移設が主体)では、ガステーブル+3升ガス炊飯器の構成でガス合計が38.12kW。火を使用する設備が多いため排気フードが必須で、図面にも「要」の記載がありました。製氷機は35席で65kgクラスと、他業態より大きめが実測値です。

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費用の総額はいくらかかるか

ロースターを席数分持つため、同席数の他業態より機器点数と費用は膨らみます。ロースター+排気設備だけで新品100〜200万円規模を見込み、厨房側の機器(新品150〜300万円/中古60〜130万円が20席規模の一般的目安)が加わります。無煙ロースターの場合は内装工事側の床下造作費も別途です。

法令・許可の確認ポイント

項目内容
排気の事前確認ロースターの排気はビル・商業施設側の排気容量と経路に依存します。契約前に必ず確認を(後から方式変更は高額になります)。
生食用食肉ユッケ・レバー等の提供には、専用設備・器具と加工基準の適合が必要です。
炭火(七輪)火気使用設備の届出と、消火・灰の処理の運用計画が必要です。

まとめこの記事の要点

  • ロースターの台数は席数から決まる。ここが初期費用の主要部分になる。
  • 初期費用を最も左右するのは排気方式の3択(無煙ロースター/ダクト式/フード式)。方式によって工事費が桁で変わる。
  • ロースターの排気はビル・商業施設側の排気容量と経路に依存する。後から方式を変えるのは高額。物件選びと排気方式の決定はセット。
  • 厨房側もガス容量が大きい。実測図面では合計38.12kW。ガスメーターの号数を必ず確認する。

焼肉店は、厨房機器そのものより排気にいくらかけられるかで計画が決まります。物件を見る段階でダクトの経路と館側の容量を押さえておけば、あとの機器選定はむしろ単純です。

この記事を書いた人

ちゅーぼーシミュレーター 運営者

業務用厨房レイアウト設計/実務10年

  • HACCPコーディネーター
  • 二級管工事施工管理技士

業務用厨房のレイアウト図作成に10年従事。ラーメン店・カフェ・居酒屋・焼肉店・キッチンカーなどの個人店舗から、セントラルキッチンや学校給食施設まで作図を担当してきました。 現在は、その実務で使っていた機器選定と設備容量の基準をデータベース化し、本サイトの診断ロジックとして公開しています。

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