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価格相場

厨房機器の価格相場一覧
新品の定価と中古相場を12品目で比較

厨房機器は、定価と実売価格が大きく離れる商材です。まず両端の金額を知っておくことが、見積書の妥当性を判断する近道になります。主要12品目の定価・中古相場・外形寸法を一覧にまとめました。

最終更新:2026年7月24日/掲載内容は一般的な目安です。最終的な判断は所轄の窓口にご確認ください。

最初に知っておきたいことなぜ「定価」と「実売価格」は3倍も違うのか

業務用厨房機器のカタログには、メーカー希望小売価格(定価)が載っています。ところが、実際に販売店から提示される金額は、その2〜4割程度にとどまることが珍しくありません。 たとえば代表的な縦型冷蔵庫は定価が150万円台ですが、実売では30万円前後で流通しています。

これは業界の慣習で、定価はあくまで「基準となる建値」として機能しており、値引き後の金額で商談するのが前提になっているためです。 したがって「定価から◯%引き」という表現だけでは、安いかどうかは判断できません。比較すべきは、他店の実売価格と中古相場です。

見積書を読むときの原則

「定価○○円のところ、特別に△△円」という書き方は、値引き率が大きく見えるだけで安さの証明にはなりません。同じ型番で他社の実売価格を1社でも取っておけば、判断の基準ができます。

主要12品目厨房機器の価格相場一覧

定価はメーカー希望小売価格(税込)、中古相場は中古厨房機器販売店の掲載価格をもとにした目安です。サイズは代表的な機種の外形寸法(W×D×H・mm)を記載しています。

機器代表サイズ W×D×H新品(定価)中古相場
二槽シンク1200×600×850約8万円 ※1約3万円
三槽シンク1500×600×850約11万円 ※1約4.5万円
作業台1200×600×800約5万円 ※1約2万円
吊戸棚1200×350×600約3.5万円 ※1約1.5万円
コールドテーブル
(台下冷蔵庫)
1200×600×8001,169,300円約13万円
縦型冷蔵庫1200×800×19101,509,200円約12万円
製氷機 45kg630×450×800921,800円約19.6万円
(17.4〜26.4万円/5件)
食器洗浄機
(アンダーカウンター)
600×600×13801,629,100円約18万円
ガスレンジ
(3口+下段オーブン)
900×600×800298,100円約8万円
フライヤー
(涼厨16L)
450×600×800310,200円約7万円
麺茹で機
(生麺用・6テボ)
600×600×800635,800円約15万円
スチームコンベクション
オーブン
900×770×1050約90万円 ※1約35万円
換気フード・ダクト厨房形状による30〜80万円
(設置工事費)
中古流通は現実的でない ※2

※1 定価の公表がない板金類・一部機種は、相場ベースの概算値です。
※2 フードとダクトは店舗形状に合わせた製作・施工が前提のため、中古本体ではなく設置工事費の目安を記載しています。
定価は2026年7月時点で確認した値です。実売価格は仕入れ時期・在庫・販売店により変動します。

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価格の幅が大きい理由中古相場の正しい読み方

中古の厨房機器は一点物です。同じ型番でも、製造年・使用年数・清掃状態・保証の有無で価格が変わり、在庫が入れ替わるたびに相場そのものが動きます。 上の表で製氷機45kgに「17.4〜26.4万円/5件」と幅を添えているのは、そのためです。掲載件数が少ない品目ほど、たまたま出ている個体の価格に引っ張られます。

中古価格を見るときの3つの軸

  • 製造年:冷凍冷蔵機器の設計上の使用期間はおおむね7〜10年です。製造から5年以上経った個体は、残りの稼働年数を織り込んで判断します。
  • 保証の有無:「現状渡し」は最安ですが、故障時は全額自己負担です。3〜6か月の保証が付くだけで数万円変わることがあります。
  • ガス種・電源:ガス機器は都市ガス用とLPG用で仕様が異なります。電気機器も単相100Vか三相200Vかで設置可否が変わります。安く見えても使えなければ意味がありません。
「安い=得」とは限らない機器がある

製氷機・食器洗浄機・冷凍冷蔵庫は、故障するとその日の営業が止まります。初期費用を10万円下げた結果、繁忙期に1日休業して売上を失うのでは本末転倒です。詳しくは 中古厨房機器の選び分け をご覧ください。

見落としやすい本体価格以外にかかる費用

機器代だけで予算を組むと、あとから2〜3割の追加が発生します。見積書に含まれているか、必ず確認してください。

項目金額の目安内容
配送・搬入費2〜10万円階数・エレベーターの有無・搬入経路で変動します。階段揚げが発生すると割増になります。
設置・据付費1台あたり
5千〜3万円
レベル調整、脚の取付、壁への固定など。
ガス配管工事3〜30万円接続口の増設や配管の引き回し。有資格者による施工とガス漏れ検査が必要です。
電気工事3〜50万円専用回路の増設、分電盤の交換。三相200Vの新規引込が必要な場合はさらに高額になります。
給排水工事5〜40万円シンク・食洗機の給排水接続、グリストラップの新設や移設。
ダクト・排気工事30〜80万円フード製作と排気経路の施工。ビルでは共用部を通す承諾が必要です。
既存機器の撤去・処分1〜15万円居抜き物件で不要な機器が残っている場合。フロン回収が必要な機器は別途費用がかかります。

工事費は物件の状態に大きく左右されます。とくに三相200Vの引込がない物件ダクトを屋上まで立ち上げられない物件は、想定外の金額になりやすいポイントです。詳しくは 電気・ガス・給排水の容量の目安 をご覧ください。

20席規模の場合業態別・厨房機器一式の合計目安

同じ20席でも、業態によって必要な機器が変わるため、合計金額も変わります。下記は本体価格のみの目安で、工事費は含みません。

業態中古中心新品中心
(実売ベース)
金額を左右する機器
ラーメン店80〜160万円180〜340万円茹で麺機、スープ用の鋳物コンロ、寸胴に対応する換気能力
カフェ60〜130万円150〜300万円エスプレッソマシンとグラインダー、焼成用オーブンの有無
居酒屋90〜180万円200〜380万円焼き台の熱源(ガスか炭か)、ドリンク用の製氷機の能力
定食・食堂70〜150万円170〜320万円ガスレンジの口数、業務用炊飯器のサイズ
テイクアウト専門50〜110万円120〜250万円包装台と冷凍能力、真空包装機の有無

席数・メニュー構成・仕込みを店内でどこまで行うかによって上下します。「スープを店で炊くか仕入れるか」「焼き菓子を店内で焼くか」といった一つの判断で、数十万円単位で変わります。

相見積もりの前に見積書で確認すべき7項目

  • 型番が明記されているか:「冷蔵庫一式」のような書き方では比較ができません。メーカー名と型番を必ず入れてもらいます。
  • 新品か中古か、中古なら製造年と保証期間:同じ「冷蔵庫」でも前提が違えば金額は比較できません。
  • 搬入費・設置費が含まれているか:別途になっているケースが多い項目です。
  • ガス・電気・給排水の接続工事が含まれているか:機器販売店と設備工事業者が別会社の場合、どちらの見積にも入っていないことがあります。
  • ガス種の指定:都市ガス(13Aなど)かLPGか。物件のガス種と一致しているか確認します。
  • 電源仕様:単相100V/単相200V/三相200Vのどれか。物件の引込状況で設置可否が変わります。
  • 納期:受注生産や在庫切れで4〜8週間かかる機種があります。工事日程との整合を必ず確認します。
無料相談
その機器構成、図面に落とすと本当に入りますか。

厨房図面の作成依頼  /  厨房図面ラボ

見積書に並んだ機器の寸法を足しただけでは、実際に置けるかどうかは判断できません。置けるかどうかを決めるのは、間口・柱・梁・通路幅・給排水とガスの取り出し位置です。厨房レイアウト図と設備総容量リストの作成をご依頼いただけます。

  • 厨房レイアウト図/選定機器を実寸で配置し、通路幅と作業動線まで確認できます
  • 設備総容量リスト/ガス消費量(kW)と電気容量(単相/三相200V)を機器ごとに集計
  • 引込・工事の要否判定/物件の契約容量で足りるかを事前に確認できます
図面と設備総容量リストを依頼する 診断結果をお持ちでなくてもご相談いただけます。

よくある質問

厨房機器一式の費用はいくらかかりますか?

20席規模で、新品中心なら150〜340万円、中古中心なら60〜180万円が本体価格の目安です。業態によって幅があり、これに搬入・設置費とガス・電気・給排水の工事費が別途かかります。

定価から何割引きなら安いと言えますか?

値引き率だけでは判断できません。業務用厨房機器は定価の2〜4割程度で実売されることが多く、「定価の7割引き」でも他店より高い場合があります。同じ型番で複数社の実売価格を比較してください。

中古の厨房機器はどこで買えますか?

中古厨房機器の専門販売店のほか、大手ネットショッピングモールやフリマアプリでも流通しています。専門店は保証や設置対応がある一方、フリマアプリは安い代わりに現状渡しが基本で、搬入も自己手配になります。

厨房機器のリースと購入はどちらが得ですか?

リースは初期費用を抑えられ、月額が経費として処理しやすい一方、支払総額は購入より大きくなるのが一般的です。中途解約が原則できない点にも注意が必要です。自己資金に余裕がなく、開業直後の資金繰りを優先したい場合に選択肢になります。

さらに詳しい質問と回答は よくある質問ページ にまとめています。

まとめこの記事の要点

  • 定価と実売は2〜4割しか一致しない。定価を基準に予算を組むと大きくずれる。
  • 中古は一点物。相場は幅で捉える。同じ型番でも製造年・使用年数・保証の有無で価格が変わる。
  • 本体価格以外に搬入・設置・ガス/電気/給排水の工事費で2〜3割が上乗せされる。
  • 見積書は7項目を確認する。工事費の内訳、搬入経路、既存機器の撤去処分費が抜けやすい。
  • 止まると営業が止まる機器(製氷機・冷蔵庫・食洗機)は、安さだけで選ばない。

価格表を見るときに大事なのは、金額そのものより「何が含まれていないか」です。機器代だけで組んだ予算は、ほぼ確実に足りなくなります。相見積もりを取る前に、含まれない費用を先に洗い出しておいてください。

この記事を書いた人

ちゅーぼーシミュレーター 運営者

業務用厨房レイアウト設計/実務10年

  • HACCPコーディネーター
  • 二級管工事施工管理技士

業務用厨房のレイアウト図作成に10年従事。ラーメン店・カフェ・居酒屋・焼肉店・キッチンカーなどの個人店舗から、セントラルキッチンや学校給食施設まで作図を担当してきました。 現在は、その実務で使っていた機器選定と設備容量の基準をデータベース化し、本サイトの診断ロジックとして公開しています。

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